カードの特性と「コピー可能な値」とは?|MTGの特性15種類を解説
マジック:ザ・ギャザリング(MTG)には、以下のような「カードをコピーする能力」を持つカードが数多く存在します。
- 『コピーであるトークン1つを生成する。』
- 『~のコピーとして戦場に出してもよい。』


実際にゲームをしていて、コピーの扱い方で悩んだ経験はないでしょうか?
たとえば…
- どの情報までコピーされるのか分からない
- カウンターや修整は引き継ぐ?
先に正解を言ってしまうと、カードの特性のうち「コピー可能な値」のみをコピーするとなります。
カードにはマナコストやカード・タイプをはじめ、全部の15種類もの特性があります。
コピー能力を理解するためには、まず「どんな特性があるのか」を知ることが一番の近道です。
この記事ではカードが持つ特性の種類と、覚えておくと役立つ知識をまとめて解説します。
よく見かける特性
特性にはさまざまなものがありますが、よく見かけるのは以下の10種類です。

①:カード名
そのカードの名前で、カード左上に書かれています。
カード名が同一であるカードは、サイドボードを含めデッキに4枚までしか入れることができません。(統率者戦では1枚まで)


トークンのカード名


トークンはカード名を持ちませんが『~という名前で』と書かれていれば、その名前を持っています。
特にカード名の指定がない場合は、そのトークンのサブタイプ+トークンが名前になります。
(例:『人間・クリーチャー・トークンを生成する。』⇨「人間・トークン」)
カード名を指定する効果

カード名を選ぶ効果では、正確なカード名を宣言するのが望ましいです。
しかし膨大な量のカード名を覚えるのは、誰にとっても困難なことでしょう。
そこでMTGでは、カード名が省略されていたり間違っていたとしても「どのカードか特定できるだけの情報が提示されれば、それが宣言されたものとして扱う」とルールに定められています。
②:マナコスト
その呪文を唱えるために必要なコストで、カード右上に書かれています。
マナ・シンボルはその色のマナでしか支払えませんが、不特定マナ(①など)は好きな色のマナ、または無色のマナで支払うことができます。
実際に支払ったマナとは関係なく、マナコストに含まれている色がそのカードの色です。
マナ総量について
呪文のマナ総量は、マナ・シンボルに不特定マナを足した合計の数値です。
マナコストに「X」を含む呪文は、スタック上では支払ったマナの数が「X」の値になります。(ほかの領域では「X=0」として扱う)
たとえば「X=2」で唱えられた《瀉血》は4マナの呪文なので、《軽蔑的な一撃》で打ち消すことができます。


③:色

そのカードの色です。
MTGには「白」「青」「黒」「赤」「緑」の5色が存在し、すべてのカードはマナコストに含まれる色を持っています。
実際に支払ったマナの色やカード枠のデザインは、色に影響しません。
マナコストのない「土地」や不特定マナしか持たないカードは、無色のカードとして扱います。
特殊なマナ・シンボル


マナ・シンボルには基本の5種類以外にも、2色のどちらかで支払える「混成マナ・シンボル」や、マナの代わりにライフで支払える「ファイレクシア・マナ・シンボル(φ)」が存在します。
特殊なマナ・シンボルのカードであっても、実際に支払ったマナとは関係なく、マナコストに含まれている色がそのカードの色です。
たとえば《口達者な一年生、アビゲール》が白マナ2つで唱えられていても、それは「白黒」2色の呪文です。
同じように《はらわた撃ち》がライフ2点で唱えられていても、それは「赤」の呪文です。
④:カード・タイプ
そのカードがどんな役割かを表すもので、カード中央のタイプ行(左側)に書かれています。
カード・タイプは基本の7種類(クリーチャー、ソーサリー、インスタント、アーティファクト、エンチャント、プレインズウォーカー、土地)に同族、ダンジョン、バトルを加えた計10種類が存在します。
カード・タイプのうちパーマネントとして戦場に出るものをパーマネント・タイプと呼びます。
- クリーチャー
- アーティファクト
- エンチャント
- プレインズウォーカー
- バトル
- 土地
- ソーサリー
- インスタント
- 同族
- ダンジョン
▶カード・タイプについては、以下の記事で詳しく解説しています。

⑤:特殊タイプ
カード・タイプではない特殊なタイプで、カード中央のタイプ行(左側)に書かれています。
- 「基本」➡デッキに何枚入れてもよい。
- 「伝説の」➡同名カードは1枚しかコントロールできない。
など、それ自体が特別なルールを持つことが特徴です。
▶特殊タイプについては、以下の記事で詳しく解説しています。

⑥:サブタイプ
カード・タイプに紐づいた補助的なタイプで、カード中央のタイプ行(右側)に書かれています。
サブタイプ自体に特別な効果はなく、呪文や能力で参照するのが主な用途です。
ただしアーティファクト・タイプの「装備品」、エンチャント・タイプの「オーラ」など、特別なルールを持つサブタイプも一部存在します。
▶サブタイプについては、以下の記事で詳しく解説しています。

⑦:ルール・テキスト
カードにもともと記されている能力で、カード下部の文章欄に書かれています。
カードはルール・テキストの記述にしたがって、さまざまな能力を持ちます。
ルール・テキストにカード名が書かれている場合は、それは同名のカード全体ではなく、そのカード1枚のみを指します。
(例:『セラの天使は、攻撃に参加してもタップしない。』)
⑧:能力
そのカードがゲームに影響を与える効果です。
能力には、以下の4種類があります。
- 呪文能力(ソーサリーやインスタント)
- 常在型能力(常に影響を及ぼす)
- 起動型能力(任意のタイミングで起動)
- 誘発型能力(自動的に誘発)
ルール・テキストとの違い

ルール・テキストとはそれにもともと書かれている文章を指し、カードはその内容通りの能力を持ちます。
一方「能力」という用語には、ルール・テキストの内容に加えてあとから獲得した能力を含みます。
たとえば《戦闘魔道士の隊長、バルモア》が、自身の能力で「トランプル」を得た状態で《鏡像》でコピーされても、それはトランプルを持っていません。
⑨:パワー
そのクリーチャーが戦闘で割り振るダメージの量で、カード右下の/(スラッシュ)左側に書かれています。
パワーが「0」以下のクリーチャーは、戦闘でダメージを割り振りません。
⑩:タフネス
そのクリーチャーが何点のダメージで破壊されるかを表すもので、カード右下の/(スラッシュ)右側に書かれています。
タフネスが「0」以下のクリーチャーは、状況起因処理(特定の条件を満たしたときに自動で行う処理)によって破壊されずに墓地に置かれます。
▶状況起因処理については、以下の記事『間違えやすいルール』の項目で詳しく解説しています。

たまに見かける特性

⑪:色指標
マナコストがないカードに色を与えるもので、カード中央のタイプ行(左側側)に書かれています。
色指標を持つカードが、追加でほかの色を持っても上書きはされません。
「白」の色指標を持つクリーチャーに「青」が加われば、それは「白青」2色のクリーチャーです。
⑫:忠誠度
プレインズウォーカーの体力に相当するもので、カード右下に書かれています。
プレインズウォーカーは1ターンに1回、自分のメインフェイズに忠誠度を増減させることで能力を起動できます。
▶プレインズウォーカーの使い方、詳しいルールは以下の記事で解説しています。

ほとんど見かけない特性
⑬:守備値

機械兵団の進軍(2023/04/21)で登場したカード・タイプの「バトル」が持つ特性で、カード右下に書かれています。
パーマネント・タイプである「バトル」は、守備値の数だけ守備カウンターが置かれた状態で戦場に出ます。
クリーチャーの攻撃などによって「バトル」がダメージを受けると、守備値が減少し「0」になると戦場を離れます。
⑭:ライフ補正子/⑮:手札補正子

「ヴァンガード」のカード・タイプが持つ特性で右下にライフ補正子が、左下に手札補正子が書かれています。
プレイヤーの初期ライフや初期手札枚数(上限枚数)を変更するもので、もし《Serra》がヴァンガードであればライフ21点と8枚の手札でゲームを開始します。
特性ではないもの
ここまでに紹介した15個の特性のうち、
- 色
- 能力
- 手札補正子
- ライフ補正子
を除いた11種類を「コピー可能な値」と呼びます。
それ以外の、たとえば…
- パワーやタフネスへの修整
- +1/+1カウンター
- タップ状態か、アンタップ状態か
- そのターンに受けたダメージ
- 装備やエンチャントされている状態
- そのパーマネントのコントローラー
などは、いずれも特性ではなく「コピー可能な値」でもないのでコピーされません。
まとめ
- カードの土台となる情報を「特性」と呼ぶ
- 特性は全部で15種類ある
- 「コピー可能な値」はそのうち11種類
- 修整値やカウンター、タップ状態などはコピーされない
カードの特性は、普段はあまり意識しなくてもゲームはできます。
しかしコピー効果をはじめ、カード・タイプやサブタイプに影響を与える効果もときどき見かけます。
特性を理解すれば、「なぜカウンターはコピーされないのか?」というような疑問もすっきり解決するはずです。
「コピー可能な値」については特にややこしい部分なので、カードに触れながら少しずつ理解を深めていきましょう。
