戦闘フェイズの手順|MTG初心者向けに徹底解説
盤面にクリーチャーを並べての戦闘は、マジック:ザ・ギャザリング(MTG)の醍醐味です。
しかし戦闘フェイズは手順が複雑で、初心者には難しいルールもいくつかあります。
- 戦闘中にクリーチャーが除去されたら?
- 「接死」や「トランプル」を持っている場合はどうなる?
まだゲームに慣れていないときは、戦闘ダメージの処理でつまづくことも多いでしょう。
この記事では戦闘フェイズの詳しい手順と、間違えやすいルールを分かりやすく解説します。
戦闘フェイズを構成する5ステップ
「戦闘フェイズ」は、戦闘前メイン・フェイズから続く第3のフェイズです。
戦闘フェイズは5つのステップで構成されています。
- 戦闘開始ステップ
- 攻撃クリーチャー指定ステップ
- ブロック・クリーチャー指定ステップ
- 戦闘ダメージ・ステップ
- 戦闘終了ステップ
各ステップのはじめにターン起因処理(ルールに定められた処理)を行い、その後ターンを進行しているプレイヤーは優先権を得ます。
▶優先権のルールは、こちらの記事で詳しく解説しています。

①:戦闘開始ステップ
戦闘前メイン・フェイズから戦闘フェイズに移った、最初のステップです。
『戦闘の開始時に~』と書かれた能力がある場合は、このステップのはじめに誘発します。
それらの誘発した能力を好きな順番でスタックに乗せ、その後ターンを進行しているプレイヤーは優先権を得ます。
②:攻撃クリーチャー指定ステップ
どのクリーチャーで攻撃するかを決定するステップです。
攻撃するクリーチャーは、そのターンのはじめからコントロールしているか、「速攻」を持っている必要があります。(召喚酔いしていない状態)

MTGではクリーチャーを直接攻撃できないため、攻撃可能なクリーチャーは3つの選択肢から1つを選ぶことになります。
- タップ状態にしてプレイヤーを攻撃する
- タップ状態にしてプレインズウォーカーを攻撃する
- 攻撃せずにアンタップ状態を維持する
またクリーチャーは1体ずつ攻撃するのではなく、
- どのクリーチャーで攻撃するのか
- それぞれのクリーチャーの攻撃先
をすべて同時に宣言します。
攻撃クリーチャー決定後は?
一度攻撃クリーチャーと攻撃先が決定したら、それ以上攻撃するクリーチャーを増やしたり(または減らしたり)攻撃先を変更することはできません。
『攻撃するたび~』と書かれた能力がある場合は、それらの誘発した能力を好きな順番でスタックに乗せます。
その後、ターンを進行しているプレイヤーは優先権を得ます。
③:ブロック・クリーチャー指定ステップ
どのクリーチャーでブロックするかを決定するステップです。
防御側プレイヤーがアンタップ状態のクリーチャーをコントロールしていれば、その攻撃をブロックすることができます。
ブロック可能なクリーチャーは3つの選択肢から1つを選びます。
- プレイヤーへの攻撃をブロックする
- プレインズウォーカーへの攻撃をブロックする
- ブロックしない
ブロックは攻撃クリーチャー1体に対して、1体以上のクリーチャーで行うことができます。
2体以上のクリーチャーでブロックしたなら、その合計パワー分のダメージを与えます。

またクリーチャーは1体ずつブロックするのではなく、
- どのクリーチャーがブロックするのか
- それぞれのクリーチャーのブロック先
をすべて同時に宣言します。
ブロック・クリーチャー決定後は?
一度ブロック・クリーチャーとブロック先が決定したら、それ以上ブロックするクリーチャーを増やしたり(または減らしたり)ブロック先を変更することはできません。
『ブロックするたび~』と書かれた能力がある場合は、それらの誘発した能力を好きな順番でスタックに乗せます。
その後、ターンを進行しているプレイヤーは優先権を得ます。
④:戦闘ダメージ・ステップ
戦闘ダメージを割り振って、実際にダメージを与えるステップです。
戦闘に参加したクリーチャーは、それぞれ自身のパワー分のダメージを与えます。
- 攻撃側プレイヤーがダメージを割り振ります。
- 防御側プレイヤーがダメージを割り振ります。
- すべてのダメージが同時に与えられます。
- タフネス以上のダメージを受けたクリーチャーは破壊されます。
- 誘発した能力があれば、それらを好きな順番でスタックに乗せます。
- ターンを進行しているプレイヤーは優先権を得ます。
ダメージの割り振り方は、以下の3つのパターンに分けられます。
- プレイヤー(またはプレインズウォーカー)にすべてのダメージを割り振ります。
- プレイヤーは割り振られたダメージ分のライフを失います。
- 忠誠度が「0」になったプレインズウォーカーは墓地に置かれます。
- 1体のブロック・クリーチャーにすべてのダメージを割り振ります。
- ブロックが成功すれば、その攻撃でプレイヤーはダメージを受けません。
- タフネス以上のダメージを受けたクリーチャーは破壊されます。
- 複数のクリーチャーに対して自由にダメージを割り振ります。
- ブロックが成功すれば、その攻撃でプレイヤーはダメージを受けません。
- タフネス以上のダメージを受けたクリーチャーは破壊されます。

上の例は3/3の攻撃クリーチャーに対して、2/2のクリーチャー3体がブロックしている場面です。
図解では3点のダメージを2体に割り振っていますが、
- 1体に3点のダメージ
- 3体に1点ずつのダメージ
という分け方もできます。
▶戦闘に関わるキーワード能力は、以下の記事でまとめて解説しています。

ダメージ割り振り後は?
すべてのダメージ計算が済んだら、それらのクリーチャーは同時に戦闘ダメージを与えます。
その後、以下の処理を行います。
- タフネス以上のダメージを受けたクリーチャーは破壊される。
- 忠誠度が「0」になったプレインズウォーカーは墓地に置かれる。
- プレイヤーは自分の「絆魂」を持つクリーチャーが与えたダメージ分のライフを得る。
一連の処理を行った時点で、ライフが0以下のプレイヤーはゲームに敗北します。
- 『死亡したとき~』
- 『戦場を離れたとき~』
- 『戦場から墓地に置かれたとき~』
と書かれた能力がある場合は、それらの誘発した能力を好きな順番でスタックに乗せます。
その後、ターンを進行しているプレイヤーは優先権を得ます。
第2戦闘ダメージ・ステップについて
第2戦闘ダメージ・ステップは、普段は存在しないステップです。
「先制攻撃」や「二段攻撃」を持つクリーチャーが戦闘するときにだけ、例外的に2つ目のダメージ・ステップが追加されます。
- 「先制攻撃」か「二段攻撃」を持つクリーチャーのみがダメ―ジを与えます。
- タフネス以上のダメージを受けたクリーチャーは破壊されます。
- 誘発した能力があればスタックに乗せ、優先権が発生します。
- 残りのクリーチャーと「二段攻撃」を持つクリーチャーがダメージを与えます。
- タフネス以上のダメージを受けたクリーチャーは破壊されます。
- 誘発した能力があればスタックに乗せ、優先権が発生します。
⑤:戦闘終了ステップ
戦闘フェイズを終える、最後のステップです。
『戦闘の開始時に~』と書かれている能力がある場合は、このステップのはじめに誘発します。
それらの誘発した能力を好きな順番でスタックに乗せ、その後ターンを進行しているプレイヤーは優先権を得ます。
間違えやすいルール
クリーチャーを攻撃することはできない
クリーチャーが攻撃先に指定できるのは、プレイヤーかプレインズウォーカーのみです。
防御側プレイヤーがブロックに指定しない限り、クリーチャー同士の戦闘になることはありません。
ブロックのためにタップする必要はない
攻撃をブロックするクリーチャーはアンタップ状態である必要がありますが、ブロックでクリーチャーがタップすることはありません。
そのためブロックを利用して、『タップ状態になるたび~』のような能力を誘発させることはできません。
戦闘中にクリーチャーが取り除かれたとき
一度ブロックが決定すると、その後ブロック・クリーチャーが戦場を離れたとしても、その攻撃はブロックされた状態として扱います。
その戦闘で攻撃クリーチャーはダメージを与えない代わりに、ブロック・クリーチャーによる反撃も受けません。
ブロック成立後にクリーチャーがいなくなることが影響する能力には、「トランプル」や「絆魂」があります。
攻撃クリーチャーが「トランプル」を持っていて、ブロック・クリーチャーが1体も存在しなくなった場合は、すべてのダメージをプレイヤーに割り振ります。
(ブロック・クリーチャーが持つ「トランプル」はダメージ計算に影響しません)
「絆魂」は、そのクリーチャーが与えたダメージ分のライフを得る能力です。
ブロック成立後にダメージを割り振るべきクリーチャーがいなくなった場合は、その戦闘でライフを回復することはありません。
ブロック後に「飛行」や「到達」を失ったとき
「飛行」を持つ攻撃クリーチャーをブロックしたあとで、ブロック・クリーチャーの「飛行」が失われたとしても、その攻撃はブロックされた状態として扱います。
ダメージの割り振りや処理についても変化はありません。(「到達」能力についても同様です)
「瞬速」を持つクリーチャーでブロックしたいとき
各フェイズやステップの開始時は、まずターン起因処理(ルールに定められた処理)を行ってから優先権が発生します。
そのため戦闘フェイズ中に「瞬速」を持つクリーチャーを唱えてブロックしたい場合は、直前の「攻撃クリーチャー指定ステップ」までに戦場にいる必要があります。
マイナス修整と致死ダメージについて
クリーチャーが死亡する条件は以下の通りです。
- タフネス以上のダメージを受けて破壊される(致死ダメージ)
- タフネスが「0」以下になり墓地に置かれる(状況起因処理)
- 効果で破壊される
- 生け贄に捧げる
それでは4/4で「破壊不能」を持つクリーチャーが4点のダメージを受け、その後-1/-1の修整を受けたらどうなるでしょうか?

このケースでは4/4のクリーチャーが死亡することはありません。
ポイントになるのは、ダメージはタフネスを減らさないという点です。
「4/4が4点のダメージを受けて4/0になり、さらに-1/-1されて3/-1になった」
ではなく、
「4点のダメージを受けた4/4が、-1/-1されて3/3になった」
というのが正しい認識になります。
4/4をマイナス修整で倒したいなら、与えたダメージに関係なくタフネスを「0」以下にする必要があります。
まとめ
- 戦闘フェイズは5つのステップから構成される
- 各ステップの開始時にはターン起因処理を行う
- ブロック側は複数で1体のクリーチャーを迎え撃てる
- 誘発型能力や優先権の順番に気を付けてプレイしよう
戦闘フェイズのルールは、MTGの基礎の中でも特に複雑なものです。
しかし難しいぶん、プレイングが活きる場面も多くあり学ぶ価値があります。
最初はきっと難しく感じますが、手順を確かめながら一つずつ覚えていきましょう。
